・・・

彼は、本当にもう手の届かない存在になってしまった。
彼女と結婚する意志が固まったらしい。
彼女も・・・。
親に挨拶に行くと言う・・・。
ハッキリ言って、ショックだった。
もう、側に居ることも出来ない。
彼女が羨ましい。
彼女は彼に出逢って、数日で彼を夢中にした。数ヶ月でプロポーズまでさせた。
私は、何ヶ月も毎日毎日彼の側で過ごしていたのに、彼には愛されなかった。
結局そう言う事だ。
私たちは気が合う友達だけど、恋愛関係にはならない、そう言う事だ。
彼は、彼女が居れば、もう何にも要らないと言う。私だって、彼が私の側に居れば何にも要らないと思う。
彼は私が彼を好きだという気持ちと同じくらい、彼女を好きなんだろう。
だったら、そんなに大好きな人と、一緒になれる彼を祝福してあげなくては・・・。
世の中には、半分男の人が居るって言うのに、どうして彼なんだろう?
彼は、難しくて自分勝手で、気分屋で、プライドが高くて、すぐ怒るし外見だってそんなにかっこいい方じゃないと思うし・・・なのに、彼以上に好きになれる人なんて現れるはずがないと思うほど、大好きで、彼の声を聴くと幸せな気分になるし、側に居ると安心する。
あえない日は、毎日彼のことを考える。彼のこと以外はどうでもいいと思うほど私の心の中は彼中心になってる。
でも、どんなに辛くても、彼を好きになってよかった。
楽しいこともたくさんあったし、想い出もたくさん出来た。
彼に愛されるかもって期待しながら過ごした日々は、間違いなく幸せだったんだから。